皮膚

賢い皮膚―思考する最大の“臓器” (ちくま新書)

賢い皮膚―思考する最大の“臓器” (ちくま新書)

資生堂研究所に勤めている工学博士の方の本。皮膚に関する本は、「皮膚の医学―肌荒れからアトピー性皮膚炎まで (中公新書)」「傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学 (光文社新書)」の2冊読んでいる。前者は皮膚全体に関する良本だが、'99年とちょっと古い。本書は、今世紀に入ってからの最新トピックを多数扱っており、なおかつ論文の参照もちゃんとしており、新書にしてはちょっとヘビーな感じを受ける。皮膚のバリア機能は、空気に触れないと再生しないと述べているが、これは湿潤治療と矛盾するような気がするがどうなのだろうか? それから、皮膚表面電位の論文がなかなか受理されなかった話は面白かった。皮膚が光を感じる話は、ちょうど並行して読んでいる「Qのしっぽはどっち向き?3秒で人を見抜く心理学」でもちょっとだけ言及されていて、面白かった。