明治日本紀行
イザベラ・バードの日本紀行 (上) (講談社学術文庫 1871)
- 作者: イザベラ・バード,時岡敬子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/04/10
- メディア: 文庫
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- 日光から新潟に出るために、会津若松に出て、車峠を越え、阿賀野川を下って行った(現在なら、沼田経由で、三国峠を通るルートが一番先に思い浮かぶ)。
- 海岸沿いを行かずに内陸部を通っている(新潟から秋田に行くのに、米沢、山形を経由)。なぜ、海岸沿いを行かなかったのか? 象潟には、松尾芭蕉も行っているので、街道はあったはずだと思うのだが…。
- 豪雨で、渡った直後の橋が流される、馬から落馬する等、かなり危険な旅だったこと。
- 筆者のキリスト教の影響がかなり大きなこと。本書を深く理解するためには、ビクトリア朝の英国文化について知る必要があるかも。また、日本人は、神道や仏教があるにも関わらず、当時から無宗教に近いとのこと。
- 筆者が中途半端な西洋化を嫌っていること(日本人の洋装、洋式の建物)。しかし、幕府から新政権に代わり鎖国を解き、西洋の文化を取り入れようとすること事態は評価していること。
- 地方の農家の人々は、勤勉であるが、衛生状態が悪く。健康状態もよくない。また、蚤や蚊などの虫が酷い(シラミについては言及がなかった)。マラリアが流行していたのは知らなかった(調べたら、戦前まで土着マラリアが各地で見られたらしい)。
かなり淡々と記述されているので、ワクワクしながら読むものではないが、下巻が楽しみ。