大英帝国の衰退

帝国の落日 (上)

帝国の落日 (上)

帝国の落日 (下)

帝国の落日 (下)

ビクトリア女王即位60周年の1897年から、チャーチルが死去した1965年までの大英帝国の歴史を書いた本。前作の、パックスブリタニカで止まっていた時間が動き出し、帝国が衰退し、単なる欧州の一国家になるまでを色々なエピソードが叙述されている。興味深かったのが、

  • スーダンで、英の縦断政策と、仏の横断政策が交差し、戦争寸前までいったこと(ファショダ事件)。これは、英仏の最後の対立。
  • 第一次世界大戦の将軍で、アレンビー将軍は、書かれているのに、第二次世界大戦のモントゴメリー将軍については、書かれていない。
  • 帝国末期になると、植民地に出て行くエリートたちが減り、内向きになっていたこと。

英国人らしく、語り口が独特なので、好き嫌いがでると思う。