予防接種

予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える (光文社新書)

予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える (光文社新書)

極めて真っ当なワクチン本。

  • 作為過誤と不作為過誤のジレンマ。作為過誤(ワクチンで副作用が起きた場合)の方が叩かれる。
  • ワクチンは、潜在的な患者に接種するので、薬害が起きたときの被害が通常の薬物よりも大きい。例: 戦後のジフテリア事件。
  • ポリオの予防接種。生ワクチンの方が効果が高く、ポリオが流行していたときには、生ワクチンを接種する方が効果的だった。しかし、流行が収まった現在では、副作用の方が大きいので、不活化ワクチンに変えるべき。
  • インフルエンザのワクチンの外れ年でも、疫学的には一定の効果があった。

個人的には、帯状疱疹のワクチンを早く認可して欲しい。

遺伝子組み換え食品は「絶対に」安全か?

本書を読めば、「遺伝子組み換え食品は絶対に安全」というのが納得できると書いてあるが、「遺伝子組み換えでない、従来の品種改良の食品よりも安全」というのなら納得できたが、なぜ「絶対に」と断言できるのかが分からなかった。他の記述は、説得力があったのに、冒頭にこれだとちょっと…。