神仏分離

神々の明治維新―神仏分離と廃仏毀釈 (岩波新書 黄版 103)

神々の明治維新―神仏分離と廃仏毀釈 (岩波新書 黄版 103)

イザベラ・バード日本紀行で、日本人ほど信仰心が薄い人々はいない。また、地方の寺で仏像が破壊されているのが見られるという記述があったので、明治維新で、日本の宗教に何が起きたかを知るために読んだ。

  • 水戸学や後期国学で、国体神学というのが形作られてきた
  • 天皇の権威付けで、国家神道が必要となり、新政府の一部が暴走し、排仏毀釈となった(戦後の漢字廃止運動に近いかも)。情報伝達が遅いため、隠岐佐渡などの遠隔地で過激な排仏毀釈運動が行われた。
  • 廃藩置県が行われると、急速に収束した。
  • 神仏分離で大きな影響を受けたのは、修験道(修験道は、神道よりかと思っていたが、仏教よりだったらしい)。
  • 守られたのは、国家神道のみで、稲荷神社、浅間神社(山岳信仰)等の民俗信仰も攻撃の対象になった。

30年前の本だが、最新の資料では違うこともわかってきたのであろうか?