今は完全な観光地と化しているグアムについての本。
マリアナ諸島は、
第一次大戦後、日本の
委任統治領になったので、グアムもそれに含まれると思っていたが、その前に、
米西戦争の結果、グアムはスペイン領から米国領になっていたのね(グアム以外の
マリアナ諸島は、スペインからドイツに売却。どうして、
マリアナ諸島全体を米国領にしなかったのだろう? フィリピンも米国領になったのに)。
第二次世界大戦での日本の占領から、戦後、日本人用の観光地と化していく過程を旅行用ガイドブックの変遷等を交えて、興味深く書いている。今のガイドブックには、スペイン時代の遺跡は載っているが、太平洋戦争の遺跡については全く触れられていない等。また、島のインフラが脆弱なままであるため、原住民の
チャモロ人は、ハワイや米国本土に移住してしまい、人口比では半分を切っており、代わりにフィリピン人の割合が増えている等。