スペイン内戦

スペイン内戦――1936-1939 (上)

スペイン内戦――1936-1939 (上)

スペイン内戦――1936-1939 (下)

スペイン内戦――1936-1939 (下)

そう言えば、スペイン内戦についてよく知らないなと思い、読んでみた。予想以上に、凄惨な歴史だった。時系列では、

という感じだが、双方のテロの応酬。共和国内の権力闘争(共産党アナーキストバスク自治派、カタルーニャ自治派)とソビエト共産党の介入。
興味深かったのが、

  • スペインは第一次世界大戦に参戦していないので、近代戦に不慣れだった。
  • 共和国側は、防御線ではかなりうまく戦ったが、共産党が攻勢での勝利を求めたため、無駄な攻撃で兵力をすり減らした。
  • 共和国側で、退却する兵士を射殺する等、独ソ戦並の行為が既に行われていたこと。
  • 国際旅団に参加した独伊の兵士と、国民戦線に派遣された独伊の兵士が戦っている点。外国で、同じ国の兵士が敵同士で戦うというのはめずらしいのではないか?
  • コンドル兵団の空軍がかなり大きな役割を果たした。
  • 内戦後半になると、ドイツのオーストリア合併、チェコ侵攻などで、国際社会での注目度が下がり、フランコの思い通りに戦争を終結できた。
  • 第二次世界大戦でも、フランコは結果的にうまく立ち回り、枢軸側で参戦直前までいったが、参戦はせず、生き残ることができた。