アフリカ

飢える大陸アフリカ―先進国の余剰がうみだす飢餓という名の人災

飢える大陸アフリカ―先進国の余剰がうみだす飢餓という名の人災

  • 作者: ロジャーサロー,スコットキルマン,Roger Thurow,Scott Kilman,岩永勝
  • 出版社/メーカー: 悠書館
  • 発売日: 2011/10/01
  • メディア: 単行本
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山形浩生さんのブログで紹介されていたので、読んでみた。アフリカの飢餓について、まっとうに書かれた本。先進国が自国の農業への補助金を出しているにも関わらず、世界銀行やINFがアフリカ諸国を援助する場合は、農業への補助金を禁止するという矛盾した行動にでていること。また、飢饉の援助も現金ではなく、先進国の余剰農産物で援助することになっているため、援助が遅れたり、被援助国の農業が壊滅することになる。対策としては、市場を確立することと、農業を持続できるように適切な補助金を出すことであるということ。また、有機農法では全世界の人口を支えられないというのも興味深い。

また、U2のボノやビル・ゲイツや、笹川良一の活動について述べられている。笹川良一は、母親をおぶった銅像で、ちょっとうさんくさい人というイメージがあったのだが、アフリカへの援助という点では、箱物しかつくらない日本の援助に比べればちゃんとしたことをやっていたのだということが分かった。