文化とグローバル化

創造的破壊――グローバル文化経済学とコンテンツ産業

創造的破壊――グローバル文化経済学とコンテンツ産業

グローバリゼーションによって、文化が均一化(もしくは堕落)してしまうのかについて考察した本。結論としては、「外部からの侵入はプラスにもマイナスにも働く」というもの。あたりまえの結論だが、各考察は興味深く、各分野(音楽、映画、料理、織物等)についての幅広い知識を持っている。

  • 文化に対する国家の保護は有効に働くのか? フランスは、映画に対し補助を出しているが、輸出には成功していない。
  • フランス料理の質の高さは、フランス人の肥えた舌に支えられている。
  • グローバルなブランド(マクドナルド)は、レベルの最低水準の底上げに貢献している。
  • 世界がグローバル化する前は、世界はもっと多様性があったかもしれないが、そのことを知ることも、そこから利益を受けることもなかった。

もう一度、じっくりと読みたい本。