武士の成立
- 作者: 元木泰雄
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2011/09/22
- メディア: 新書
- クリック: 34回
- この商品を含むブログ (18件) を見る
頼義、義家の時代は、地元の武士の協力を仰いで戦ったのであり、前九年・後三年の役で苦戦したのは、地元の武士の協力をうまく得られなかった(裏切りにあった)ためであるとしている。それが成功したのは、平忠常の乱の鎮圧。自前の兵力を持っていないことは、平治の乱の際に、義朝が苦境に陥ったことでもわかる。
また、同族間の争いが絶えなかったこと、為義・義朝、頼朝・義経が有名であるが、義家、義綱兄弟の争いも激しく、一時は義綱が跡取りになりそうになったというのは、初めて知った。
話が200年以上に及ぶため、登場人物が多く、源氏、平氏、藤原氏、天皇家の系図が載っているが、系図と照らし合わせながら読んでいくが、系図に載っていない人物も多く読み解くのは非常に手間だった。