火山とマグマ

火山はすごい―日本列島の自然学 (PHP新書)

火山はすごい―日本列島の自然学 (PHP新書)

マグマの地球科学―火山の下で何が起きているか (中公新書)

マグマの地球科学―火山の下で何が起きているか (中公新書)

前者は、火山を一つずつ取り上げて、解説していくというかたち。雲仙普賢岳の噴火で亡くなった方々に、3人の外国人火山学者が含まれており、そのうちの1人は、セントヘレンズ火山で同じような事故が起きた際に、偶然、観測を代わってもらい難を逃れた人だったという、運命のいたずらというか、火山を観測するためにできるだけ接近しなければならないという、通常の学者と違って、危険な職業であることが印象に残った。
後者は、マグマについてのかなり専門的な話で、マグマが生成される(溶ける)には、温度が高くなくてはならないが、圧力がかかると融点が高くなるので、通常は、マグマは生成されない。ただし、水等の揮発性のものが混じると融点が低くなるため、プレートが沈み込む部分では、マグマが生成されやすくなる、また、海底の中央海嶺では、圧力が低くなるため、マグマが生成されるということ。また、マグマの様々な種類等、図解入門最新地球史がよくわかる本[第2版] (How‐nual Visual Guide Book)を補完する良書であるといえる。