清朝末期

清朝と近代世界――19世紀〈シリーズ 中国近現代史 1〉 (岩波新書)

清朝と近代世界――19世紀〈シリーズ 中国近現代史 1〉 (岩波新書)

シリーズ中国近現代史の1巻。清朝がどのように19世紀の帝国主義世界を生き延びようとしたかについて、為政者側からの視点で書く。イメージ的には、清朝後期の皇帝たちが暗愚だった/西太后の為政の悪さという感じがあるが、本書を読むと、18世紀の人口爆発(1億から3億へ)の負担から社会制度が疲弊したようである。これだけの人口を支えるには、農業だけではなく、産業革命が必要であったが、それには西洋文化を取り入れる必要があり、それがこれまでの中華帝国の学問/伝統とは反していたため、うまく導入できなかったという感じ。本シリーズの続編にも期待。