2010-12-05 中世の仏教 Books 寺社勢力の中世―無縁・有縁・移民 (ちくま新書)作者: 伊藤正敏出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/08/01メディア: 新書購入: 6人 クリック: 65回この商品を含むブログ (32件) を見る良本。日本における仏教が最も盛んになったのは、鎌倉〜戦国時代までだが、その実情を書いた本。面白かったのは、下記の点。 鎌倉幕府の公式文書は一切残っていない(滅亡の際に焼けてしまった)。日記等が金沢文庫に残っているぐらい。鎌倉幕府の財政については、今も謎のまま。 寺社の管理する土地は、朝廷や幕府の治外法権の場であった。 武士と武装僧との区別は曖昧(修道騎士団に近い?)。 寺社を中心とした境内都市が発達していた(中世欧州の修道院に近い?)。 信長の焼き打ちと、秀吉の刀狩で武力、権力を失った。