李氏朝鮮の支配階級

両班(ヤンバン)―李朝社会の特権階層 (中公新書)

李氏朝鮮の支配階級の両班についての本。都周辺にいる在京両班と地方にいる在郷両班の2つに分類できる。本書では、記録が残っているいくつかの両班一族について述べられている。相続の中に、奴婢が含まれていることについて、近代まで奴隷制が残っていたことに驚いた。どちらかの親が奴婢であれば、奴婢になるので奴婢の割合は増加する一方であったようだ。本書と、イザベラ・バードの朝鮮紀行〜英国婦人の見た李朝末期 (講談社学術文庫)で書かれている両班(農民にたかるしか能がない支配者階級)というのがどうも結びつかない。