イギリス近代史講義
- 作者: 川北稔
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/10/16
- メディア: 新書
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- 都市は、匿名社会(道ですれ違う人は、知らない人)
- 近世イギリスは、単婚核家族、晩婚だった。14歳頃から、他家へ奉公に行くため。
- 消費については、王室がトレンドリーダとなり、貴族、ジェントリ、庶民へと広がっていく
- 砂糖と煙草の違い。カリブ海での砂糖プランテーションと北米の煙草の違い。砂糖は、価格競争力を失っており、帝国内で保護貿易状態だったが、煙草は、競争力があった。従って、USが独立しても、なんとかやっていけた。
- 世界システムとしてのモノ。生産地と消費地が異なるもの。綿花、砂糖、コーヒーなどが当てはまる。
- 産業革命には、シティの資金が投入されていない。起業コスト(土地コスト)が安かった。
- ロンドンのスラムの起源: 港が増えたため。鉄道という説もある。ロンドンでは産業革命は起きなかったので、直接の原因ではない。
- 第一次産業革命と第二次産業革命の違い: 単に時期の違いで、その時の旬の工業が発展しただけ。
- イギリスの衰退: イギリスは衰退していない。早い時期に成長したため、他の国に追いつかれただけ。
最後の点については、「豊かさ」の誕生―成長と発展の文明史で述べられていることと、一致している。
なかなかいい本です。