三国志

三国志―演義から正史、そして史実へ (中公新書)

三国志―演義から正史、そして史実へ (中公新書)

三国志演義から三国志、そして史実へさかのぼって記述した本。演義がどのように成立していったのかがわかる。

  • なぜ、三絶(奸絶の曹操、義絶の関羽、智絶の諸葛亮)が中心と書かれ、中国では、関羽は商売の神となっているのに、日本での扱いが低いのかについて。
  • 上記は、吉川英治が参考にしたのは、現代中国で読まれている清時代に成立した版ではなく、明時代の版を元にしているため
  • 曹操は、漢の儒教政治に対し、文学及び屯田制という新しい体制を構築しようとした(晋でまた儒教に逆戻り)
  • 盛り塩の由来となった、晋の武帝後宮めぐりは、父母の喪に6年間服し禁欲生活をしており、皇太子を補佐する兄弟をつくるために行った(後の八王の乱の原因となる)。